2020
5
Jun

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白黒旅行記_#1 漁師町の痕跡(愛媛、下灘)

こんにちは。フモトです。
少し前の話になりますが、2020年1月26日、日本水仙花街道を撮影に下灘へ行ってきました。この時、花街道までの道すがら、下町の風景を撮影していた際にふと思いつき、気分を変えようとモノクロームで撮影したのが、私の初めてのモノクローム体験でした。

下灘商店街の一角

モノクロームはレトロな感性を刺激するシンプルで最良の手法

ただ、気分を変えようと始めたモノクローム撮影でしたが、昭和の時代から残る町並みを撮影する内、カラーで撮影するよりも、遥かに印象的で鮮明に雰囲気を切り取って伝えられる事に気付きました。

建築様式は新旧入り乱れてはいるものの、モノクロームがレトロに雰囲気を統一してくれている

色を削ぎ落とす事で現れる被写体のストーリー

色という情報は、被写体の美しさを表現する重要な要素の一つですが、同時にそれは非常に取り扱いが難しく、容易に情報の氾濫を許してしまうものでもあります。モノクロームは被写体のそういった雑多な情報を削ぎ落とし、被写体そのものに私たちの意識を集中させてくれます。そしてそうなった時に、被写体の存在意義やバックボーンといった、これまで見えなかったストーリーについて、様々な想像を掻き立てられるようになります。

無数の安全祈願の木札。漁師町という場所柄、仕事で命の危険に晒される事も少なくないのだろう。当時の人たちの信心深さと思いやりが感じられる。
町の至る所に祠がある。
コンクリート製の壁の中にも小さな祠が祀られていた。
無人の家の軒下に放置された屋根瓦。修理を待っているうちに住人が去ってしまったようだ。

という事で、モノクロームの雰囲気を味わっていただけましたでしょうか。自分はモノクロームの楽しさにハマってしまったので、定期的にモノクロームの写真もお届けできればと思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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